出勤調整とは一言でいうと、主にヘルプの女性が対象になり、「欠勤してもらう」ということになります。
これはお店側の主張とホステス側の主張どちらの意見もあるので何とも言えませんがお話しします。
お店側(黒服の幹部)の主張
1.経営的な観点
コロナ渦になり銀座の高級クラブはお客様の足並みがピタッと止まりました。現在はだいぶ回復してきましたが、当時は1日に5組来店すればいい方です。
同伴や来店予定が確保できれば安定したお客様が来るので、その日の女性の出勤人数を削ることはありません。ですがお客様の同伴や来店が少ない日はどうでしょう?
そうなるとお客様の人数に対して女性が多すぎて余ってしまいます。
経営的な観点でいうと、その日の売上の見込みがないにも関わらず最低でも日給30000円の女性を何人も余らせておくには人件費がかさんでしまいます。実際、出勤を多くし過ぎて赤字になってしまったら店の存続も危ういですよね。
2.個人の能力や頑張りの観点
出勤調整になるのであれば、ならないために「自分自身の価値を高める」と対象外となってきます。
実際、ママや売上のお姉さんの席でお酒をたくさん飲める、話が上手、盛り上げ上手、同伴が取れる、来店予定を上げられる、これが周囲の女性よりできるヘルプの女性は黒服からもその頑張りは目に見えてわかります。ですのでヘルプ同士で比較した場合、これができない女性は出勤調整の対象となりやすいのです。
もっと言えばこれができるヘルプの多いお店は繁盛している為、出勤調整を行わないでしょう!
ホステス側の主張
1.入店稟議書
銀座のホステスさんはお店に入店する際、必ず入店稟議書というものをお店側が作成します。これはどういう条件でホステスさんがお店で働いているかの情報になります。これには週〇回出勤等も記載されていることもある為、「守っていない」と言ってくる方もいるでしょう(入店稟議書はあくまでお店が管理する名簿の様なもので、契約書ではありません)。
2.ママや係のホステスさん
その日の営業で予約が少なくても、営業中突然来店されるお客様も多くいます。その際、出勤調整の人数が多いと係の女性からしたらお客様は楽しめず、次の来店に繋がりにくくなります。そういった観点からいつお客様が来てもいいようにヘルプの女性を多く出勤させるべきと考える方もいます。
また、高額のシャンパンやワインなどを多く入れるお客様が来店された際は人数がいないと多くのボトルは空かず、ママや係のホステスさんの売上は上がりません。ですのでそこでお酒を飲むヘルプの女性の力が必要なのです。
まとめ
正直、お店側、ホステス側の双方の主張とも間違いではないと思います。
お店を運営してまとめ上げているのは黒服さんですし、かといってお客様を連れてきてお酒を飲んでお店の売上を立てているのもホステスさんです。
個人的な好き嫌いなどでそうなってはいけませんが、双方が話し合い客観的に考え、かつ営業面での場面場面でここは攻める時、ここは引く時等の判断力や経験も必要かと思います。うまく言うと「バランス」でしょうか?
これは組織として働いている黒服と個人として働くホステスさんの考えの相違なのでなかなかぴったりと決まらない問題ではあると思います。